ギターは時代遅れどころか今が一番面白い
USチャートはhiphopだらけで若者はギターを聴かなくなったとよくいわれますが、個人的に2018年あたりからギターサウンドはどんどん面白くなっているように感じます。
自分が能動的に音楽を聴き始めたのは2010年頃ですが、その頃から既にギター = 時代遅れみたいな風潮がありました。
そんな中で新しい可能性を示したのがCHON、Polyphiaというようないわゆる”テク系”のバンドです。
それまでテク系バンドは、ギターオタクによるギターオタクのための音楽という傾向が強く、ギタリストの地産地消によって成り立っていました。
しかし上記のバンドはテクニカルでありながらもトレンドを取り入れつつ広く聴かれる音楽性を持たせたことによって、楽器をやったことがない人達をもリスナーとして取り込んでいます。
PolyphiaとCHONによるコラボ曲のMVです。
従来のテク系バンドにありがちだったパワーコードの刻みや速弾きというような要素はあまりありません。
映像の編集やメンバーの服装など視覚的にもモダンな印象を受けます。
ソロのギタリストも最近とても面白いです。
日本人ギタリストのichika。PolyphiaのギタリストであるTim Hensonとのコラボ動画です。
TrapやLofi-hiphopにあるようなミニマルでベッドルームミュージック的なニュアンスを感じます。
こうした”新しいギター”を鳴らしている先進的なソロのギタリストはPickup Musicというチャンネルでよく取り上げられており、Youtubeやinstagramで盛り上がりを見せています。
バンドに比べてこちらはブルースやネオソウルから派生した音楽性が多い印象です。
1本のギターをソロギターのように演奏して完結させる手法の人が多く、これも最近他ジャンルでみられるミニマル趣向とリンクしているのではないかと思います。
これまで時代に取り残されていたギターカルチャーですが、最近はいい感じにトレンドと融合し新しい楽器としての進化を遂げているのでこれから再び注目を浴びるコンテンツになっていくのではないでしょうか。